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塔を見上げて

地域で一番と自信を持って言える店を、ひとつひとつ丁寧に。
FEATURE
sacco / サッコ

地域で一番と自信を持って言える店を、ひとつひとつ丁寧に。

UPDATE 2020.12.15
COLLABORATOR INTERVIEW
TEXT : AI FUJITA(futatema)
店舗に置く家具のセレクトや制作にとどまらず、
空間全体を魅力的にする提案が得意な「sacco」店主・酒匂 健太さん。
手掛けた店舗はどこも、その土地の人気店だ。
そんな優れたプロデュース力を持つ酒匂さんの
現在に至るプロセス、センスの磨き方、今後の展望に迫った。

― SACCOさんといえば、名古屋で話題の人気店を手掛けていますよね。
いつ頃からこのお仕事をしているんですか?

sacco : もともと今とは全く別の仕事をしていたんです。24歳のときにたまたま訪れたヨーロッパで、アンティーク家具の魅力にどハマりして。それで帰国してから色々とお店を探して、アンティーク家具の修理・販売を手がけるショップに転職しました。そこは扱っている家具の量も種類も豊富だったので、たくさんの家具に触れられて、すごく勉強になりました。その後2009年に独立して、今に至ります。

― 最初からお店のプロデュースもされていたんですか?

sacco : いえ、最初はアンティークショップでの経験を活かして、新店舗をオープンするときの家具選びの相談に乗ったり、こちらで家具のセレクトをさせていただいたりすることが多かったですね。ただ、既存の家具だけでは理想の世界観が表現しきれないことに物足りなさを感じるようになって。テーブル、椅子、棚など、ありとあらゆるものを自分で作るようになりました。
最初はホームセンターなど身近なところで木材を仕入れていたんですが、面白い素材を求めて解体中の家に足を運んだら、そこがもう宝の山で。今の古材を活用するスタイルも、このときから始まりました。それから徐々に、空間コーディネート全般に関する相談をいただくことが増えてきましたね。

― 空間コーディネートって、形の見えないものを具体化していくお仕事ですよね。
センスも技術も求められると思うのですが、どうやって養われたんですか?

sacco : たくさんの家具やアンティーク、素材そのものに触れること・・・でしょうか。一つひとつの家具や素材を観察していると、どこかに絶対いいところがあるんです。ある意味、人と同じというか。特に、必要とされなくなった廃材の中から選ぶときは、感性に忠実に従っています。年代や素材そのものの価値ではなく、自分の目で見て、触って、確かめる。そのときすぐに形にならなかったとしても、あるとき、「あ、ここにはあの素材だ」と思い出すことがある。こうやってそれぞれの素材の魅力と世界観をかけ合わせることで、目指す姿が形になるんだと思います。

― 無数のアイディアの引き出しが、酒匂さんの中にストックされているんですね。
影響を強く受けた人物や、参考にしているブランドはありますか?

sacco : 「ザ・コンランショップ」の創始者である、テレンス・コンランさんですね。イギリスのインテリアデザイナーで、全世界のインテリア業界のスタンダードをつくったと言われる方なんですよ。人の「感覚」や「気持ち」のような抽象度の高いことをデザインに落とし込むことが得意で、ある意味でとても女性的なんです。スキがあるというか。そんな合理的すぎない、絶妙なバランスを保っているデザインが好きです。煮詰まったときや空間づくりのアイディアが欲しいときは、よく彼の考えに立ち返っています。

― saccoさんが関わるお店も、スキや余白みたいな部分は意識していますか?

sacco : 実はめちゃくちゃ考えて計算してるんですけど・・・結果として、そうは見えないって言われることが多いです(笑)パリッとした雰囲気よりも、どこか落ち着く空気感になるというか。それがある意味での、余白なのかもしれませんね。
あともう少し広い視点で捉えて、「その土地に馴染むか」ってことも意識しています。田舎にド派手な蛍光色のお店を作っても、それって浮きますよね。だから、そこに昔からあるような、そんな「自然さ」も大切にしています。

― 今回、ホテル1階のカフェ兼ダイナー「Farm&」の家具を全て担当されたそうですね。
意識されたポイントは何でしょうか?

sacco : 最初に内装のイメージを伺って、「ブルックリンっぽいテイストにしよう」という話があったので、その方向を目指して空間づくりを考えました。そのあと店内にアートやペイント、観葉植物なども配置することが決まったので、それらがしっかり引き立つよう、全体的に明るくて風通しの良い雰囲気を意識しましたね。特にカフェ&ダイナーということで、「この場でくつろいでほしい」という想いが根底にあったので、「居心地の良い空間をつくること」が最大のゴールでした。

― 明るさと風通しの良さ、実際に店舗を見て感じました。
どんな素材を使うと、その印象を与えられるんでしょうか?

sacco : 古材と言って、解体した家屋の木材を使用しています。ただ、全てをその素材にしてしまうと野暮ったくなってしまうと思ったので、取り入れるバランスは気をつけました。古材以外に、日本産のヒノキも使いました。日本人に最も親しみのある木材なので、お子さんからお年寄りまで、幅広い年代の方に安心感を与えられるんです。

― 今後、名古屋で「こんなことをしてみたい」と考えていることはありますか?

sacco : 僕はあまり、「名古屋をこう変えたい」という視点では捉えていなくて。それよりも、一つひとつ良いお店が増えることで、名古屋というまち全体も良くなると思っています。僕にとって、「空間づくり=まちづくり」なんです。良いお店があれば、そこに自然と良い人たちが集まって来る。だからこそ、お店をつくる人の想いはすごく大切だし、その想いを形にする僕の仕事も、責任重大だなって思います。自分が関わるからには、「その分野で一番のお店にする」という気持ちでやっています。
それから、これだけたくさんのお店づくりに関わらせていただいているので、いつかは自分の店も持てたらな、って。そうやって少しづつ、名古屋を良くしていけたら嬉しいです。

TEXT : AI FUJITA(futatema)
COLLABORATOR
sacco

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